初めての中央アジアはウズベキスタンで正解だった―6泊8日、費用20万円の旅

今回、お盆の期間を使って男友達4人でウズベキスタンへ旅行に行きました。日程は6泊8日です。

このメンバーでウズベキスタンを選んだ理由は2つあります。

  • 旅仲間がみんな海外旅行好きで、「それぞれ行ったことがない国や地域にしよう」と話し合う中で、全員が中央アジアのウズベキスタンに行ったことがなかったため
  • 昨今は円安が進んでいますが、その中でも安く楽しめて、イスラム教の国ならではの見どころもあり、お財布に優しく旅行できると考えたため

実際に行ってみて感じた、各地の印象や特徴についてまとめます。


目次

1. タシケント(首都)

空港に到着した瞬間の第一印象は、少し手狭だなということでした。ヨーロッパの中堅国以下の空港でよく見かけるようなサイズ感です。一方で街並みは非常に綺麗で、ヨーロッパ風の建物もあり、道路もよく整備されています。人々は非常にフレンドリーに接してくれました。

有名な地下鉄の駅で撮った一枚。

タシケントの街の背景と、現在の経済の活気について。

  • 歴史と復興:約30年前に大地震が起き、一度街全体が崩壊してしまったそうですが、そこから見事に建て直されました。現在の中心地は非常に発展しています。
  • 経済の変遷:1966年にソ連から独立した後、約30年間は自国産業を保護するような独裁政権(ある種の鎖国体制)が続いていました。しかし、2017年頃に政権交代が起きてからは自由経済化が進み、もともと豊富だった金や銅などの資源以外にも、製造業をはじめとする様々な分野が発展しています。
  • 自動車市場の特色:私は自動車業界に身を置いているため非常に興味深く観察したのですが、タシケントを走る車の約7割が「シボレー」でした。これはアメリカや韓国から販売権を買収してウズベキスタン国内で生産している国産車です。残りの2〜3割は中国のBYDなどの電気自動車(EV)が占めており、中国勢の勢いを感じました。
  • 国のパワー:中央アジア最大級となる約3,800万人の人口を抱えていることもあり、非常にパワーを感じます。年間の経済成長率も6%以上を記録しており、とても活気のある街でした。

なお、ウズベキスタンらしい「ブルーの世界」はサマルカンドにあります。タシケントは観光メインとなるスポットがそれほど多くないため、2日程度あれば十分に観光できると思います。

2. サマルカンド

サマルカンドでは、美しい「サマルカンドブルー」の景色を楽しみに「レギスタン広場」と「シャーヒ・ズィンダ墓廟群」を訪れました。

レギスタン広場

非常に荘厳で圧倒される佇まいです。青いドームに目を奪われますが、近くで見ると建物ごとに施された模様が全く異なっており、黄金の広場などを含めて非常に見応えがあります。

ここは昼と夜で全く違う表情を見せてくれます。昼は鮮やかなブルーが映え、夜はライトアップが行われます。21時頃から15分間、観光客も地元の人もみんな広場の公園に座ってライトアップを鑑賞する時間があり、昼とはまた違う幻想的な景色を楽しめました。

シャーヒ・ズィンダ墓廟群

本当の青一色の世界が広がっており、見事な統一感があります。もともとはお墓だった場所とのことですが非常に美しく、ここがサマルカンド観光のハイライトだと感じました。

写真と実物の違いについてですが、やはり実物は格段に綺麗です。ただ、想像していたほどの圧倒的な巨大さというよりは、意外とこじんまりとコンパクトにまとまっていて見やすい印象です。

以前にインドのタージ・マハルなどの壮大な世界遺産を見た経験と比較すると、サマルカンドは全体的にコンパクトで観光しやすいサイズ感でした。

3. ブハラ

サマルカンドから特急列車で約2時間の場所にあるブハラにも足を延ばしました。

日本で例えると「奈良」のような歴史ある観光地と言われており、非常に落ち着いた街並みです。ただ、見どころがそこまでたくさんあるわけではないため、ミナレット(光塔)を見て写真を撮り、カフェでゆっくり過ごすといった形で観光しました。

ブハラは砂漠地域にあるため、とにかく暑かったという印象が強く残っています。当日の気温は42度ほどと表示されていましたが、体感温度は60度近くあるのではないかと思うほどで、日向を3分歩くだけでも限界を感じるほどの酷暑でした。


現地の食事・物価・治安・文化について

食事について

現地の伝統料理や食事には、以下のようなものがあります。

  • プロフ:牛肉や現地の食材、お米を混ぜ合わせた、チャーハンのような伝統料理です。非常に美味しくて油もしっかり乗っています。ただ、油分が多くて日本人にとってはボリュームもかなりあるため、すべてを食べきるのが難しいほどお腹いっぱいになります。
  • シャシリク:ロシアやウクライナ、旧ソ連の国々で人気のあるバーベキューのような料理です。焼き鳥や焼き豚に似ていて、日本人にも馴染みやすく非常に食べやすい味付けで、現地でもたくさん食べました。
  • サムサ:見た目は水餃子に似ていますが、一つひとつが非常に大きいです。中に入っているお肉も大きく、食べ応えがあります。ヨーグルトをつけて食べることもあります。
  • サラダ:生のトマトや玉ねぎなどを混ぜ合わせた生野菜のサラダもたくさん食べました。
プロフ。油が多くてshareで十分かも
サムサ
サラダはトマト系が多く、とても美味しい。

全体的にトルコ料理に似たものが多く、日本人にとっても馴染みがあって食べやすい料理ばかりです。ただ、私たちは長期滞在だったこともあり、料理自体はとても美味しかったのですが、最後の方は少し飽きてしまいました。その際は「ふるさと」という非常に美味しい日本食レストランに行き、そこもとても気に入りました。

物価について

Holiday in タシケント。好立地な高級ホテルでもコスパがいい。

物価は全体的に日本の3分の1から4分の1程度で、お金を気にせず十分に楽しめます。

  • 飲食店:ローカルなお店であれば1食あたり1,000円、外国人観光客向けのお店でも2,000円あれば、お腹いっぱい満足するまで飲み食いできます。カフェも500円あれば全く困りません。
  • :観光地でも500mlのペットボトルが、どれだけ高くても100円前後、安ければ20円程度で手に入ります。
  • 交通機関:タクシーは5キロほどの距離でも約300円です。今回は4人で行ったため、1人あたり80円〜90円程度と100円を切る価格で利用でき、まるで乗り放題のような感覚でした。タクシー配車アプリの「Yandex Go」が非常に便利ですので、これをメインで使うのがおすすめです。また、一部が観光地になっている地下鉄もあります。
  • 観光施設の入場料:現地の物価から見ると少し高めの設定です。例えば、レギスタン広場は1人あたり1,200円ほどかかります。入場料の支払いは現金のところもあるため、1人あたり1万円〜1万円強ほどは両替して持っておくことをおすすめします(私たちは両替した分をすべて使い切りました)。
  • ホテル・宿泊:
    • タシケントでは「ホリデイ・イン タシケント」という非常に綺麗なホテルに泊まりました。4人で2泊して計6万円(1泊あたり3万円、1人あたり1泊7,500円程度)でしたので、高級ホテルであっても日本に比べてかなりリーズナブルです。
    • サマルカンドではAirbnbを利用しました。こちらは4人で3泊して3万円弱(1人1泊あたり2,500円程度)でした。ベッドも4人分しっかりあり、非常に広いお部屋で、空港からも十数分という好立地でした。

治安について

タシケントのよる。夜の方が圧倒的に涼しく、活動する人も多い。

治安は非常に良く、日本とそれほど変わらない印象です。ヨーロッパの国々で見かけるような、ホテルの前の鉄格子なども全くありません。女性が夜道を1人で歩くのも問題ないレベルだと思います。

スリやぼったくりなどの被害もほぼ聞きません。現地の人たちはとにかく親切で、観光地では日本語を話せる人や、英語がある程度通じる人も多いため、困ることはほとんどありません。

現地の人々と文化について

一番お伝えしたいのは、現地の人がとにかくフレンドリーで優しく、すぐに友達になれるという点です。少し話しただけでも、非常に陽気に話しかけてくれます。

  • 言語について:観光地では英語が問題なく通じます。タクシーの運転手さんなど、ロシア語やウズベク語しか話せない方もいますが、先述の「Yandex Go」アプリで予約をすれば会話を挟まずに乗車できるため問題ありません。挨拶程度のウズベク語を覚えておくと、現地でのコミュニケーションがよりスムーズになります。
  • 日本に対する反応:日本人に対する印象は非常に良好で、好意的に受け止められていると感じました。日本との一番の文化の違いは、やはりこの「フレンドリーで気軽に話しかけやすい雰囲気」にあると思います。

移動・注意点・費用まとめ

1. 移動について

タシケント空港にて。

航空便

東京からタシケントまでは直行便ではなく、中国南方航空の乗り継ぎ便を利用しました。

  • ルート:東京 → 広州(約5時間)→ タシケント(約7時間)
  • 費用:1人あたり約13万円

都市間の移動

高速鉄道を利用しました。日本語で予約できるサイトがありますので、事前に調べて予約しておくことをおすすめします。

  • タシケント 〜 サマルカンド:列車で約4時間
  • サマルカンド 〜 ブハラ:そこからさらに約2時間

市内交通(タクシー)

配車アプリ「Yandex Go」が非常に便利で、すぐに手配できるため移動には困りません。Googleマップも普通に使えます。

  • 注意点:タシケント空港からはYandex Goを使いたい人が集中するため、空港でアプリから車を捕まえるのは困難でした。ここだけは唯一、現地のタクシー運転手と直接交渉して乗る必要があります。

2. 旅行中に大変だったところ

ブハラにて。焼け付くような日差し。

暑さと体力消耗

8月の真夏に旅行したため、昼間は40度を超える暑さで本当に大変でした。数歩歩くだけでも疲れてしまい、非常に体力を奪われます。

ただ、日本のような蒸し暑さはなくカラッとしているため、太陽が沈むと28度くらいまで気温が下がります。夜になると涼しくなって楽になるため、夜間に観光する人も多い印象でした。

言語と通信

英語が通じない場面も少しはありますが、それほど困りません。客引きもしつこくないので安心してください。

Wi-FiやSIMについては、事前にSIMカードを契約していったため、現地でも快適に通信できました。

トイレ

それほど綺麗ではありませんが、特段汚いというわけでもありません。途上国に一度でも旅行したことがある人なら、間違いなく大丈夫なレベルです。

3. 行く前に知っておきたかったこと(お金・服装・言語)

現金と両替

現金(ドル札)の持参は必須です。

  • すべてを現地通貨(スム)に両替するのではなく、一部はドルのまま持っておき、必要に応じて現地でスムに両替していく方法がおすすめです(ドルがそのまま使える場所もあります)。
  • ユーロも持って行きましたが、ホテルでの両替には使えても、街中でそのまま支払いに使えることはほぼありませんでした。日本でドル札に両替してから現地に持ち込むことを強くおすすめします。

クレジットカード

首都のタシケントであれば、ほぼカードが使えます。サマルカンドやブハラに関しては、カードが使えるショップかどうか事前に旅行本などで調べておくとスムーズです。

服装

8月の気候であれば基本は半袖で十分ですが、深夜便の飛行機に乗る予定がある方は冷え込む可能性があるため、念のため長袖を1枚持っていくと安心です。

英語の必要性

若い人を中心に英語を話せる人が多いため、話せて損はありません。ただ、話せなくても翻訳アプリなどを使えば問題なくコミュニケーションが取れます。

4. 旅行費用(1人あたり・6日間目安)

4人で旅行した際の、1人あたりの概算費用です。

項目金額内訳
航空券約130,000円
宿泊費約21,000円ホテル3泊で約16,000円(1泊1室60,000円÷2=30,000円の4人割で、1泊1人あたり約8,000円)+Airbnb 1泊約5,000円
食費約30,000円1日3,000円〜5,000円 × 6日間
交通費約21,000円市内タクシー代 約6,000円(1日1,000円以下 × 6日間)+サマルカンド・ブハラへの移動費 約15,000円
お土産代約5,000円個人差あり
合計約207,000円

ウズベキスタンはどんな人におすすめか

ウズベキスタン旅行は、海外旅行としての費用を抑えながら楽しめる点、そしてイスラム世界や中央アジアに行ったことがない人に非常におすすめです。サマルカンドに行けば、日本とはまったく違う、異世界感のある建物や景色が見られます。

旅行の計画を立てる際、何日くらいがおすすめかというと、最低でも現地で4日間くらいは滞在してほしいと思います。というのも、首都のタシケントに到着するかと思うのですが、そこはあまりメインの観光どころがなく、サマルカンドに移動してからが本番になってくるからです。そのため、サマルカンドを中心にスケジュールを組み立てるのがいいと思います。

ただ、タシケントも非常に発展している都市で、ホテルなどもすごく充実しています。私たちはタシケントで陶芸体験などもして、すごく楽しかった思い出があります。

「また行きたいか」という質問もあるかと思いますが、正直なところ、直近の数年以内に行くことはないかなと思っています。他の中央アジアの国もおそらく似たような感じかなと思いますので、そこまで「また行きたい」という気持ちは今のところありません。

ただ、初めての中央アジア体験として、イスラム世界や「ブルーサマルカンド」を見たいという人は、絶対に行くべきだと思います。きっといい思い出になります。私たちは個人手配の旅行で行きましたが、ツアーで来られている方も非常に多く見かけました。現地では日本人もたくさん見かけましたし、そういった意味でも安心してお勧めできる観光地です。

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