2025年のゴールデンウィーク、私は念願のギリシャ旅行に出発しました。
その道中、中国・北京でトランジットする機会があり、せっかくなので空港を出て街を少し散策してみることに。
数時間という限られた時間ながらも、中国の“今”を垣間見る、とても印象深い体験になりました。今回はその時の記録を、皆さんと共有したいと思います。

① 街がとても静かで驚いた

まず、空港から外に出て真っ先に驚いたのは、「とにかく静か」ということ。
北京のような大都市では、車のクラクションやエンジン音が響き渡るような騒がしさを想像していたのですが、まったく違いました。
理由はすぐにわかりました。走っている車の多くが電気自動車(EV)で、バイクまでもがほぼすべて電動化されていたのです。アイドリング音や排気音がまるでないため、歩道を歩いていても静寂そのもの。まるで未来都市を歩いているかのような感覚さえありました。
環境対策の一環でここまでEV化が進んでいるとは知っていましたが、実際に肌で感じるとその変化の大きさに圧倒されます。静けさというのは、実は都市の印象を大きく左右するものなのだと実感しました。

日本が得意とするガソリン車が、もう中国では売れないんだなと現地で痛感させられました。今回の旅はギリシャがメインでしたが、一番衝撃を受けたのはここかもしれません。
② 地方都市では、英語がほとんど通じない


今回立ち寄ったのは、北京の「三元橋(San Yuan Qiao)」というエリア。空港から地下鉄でアクセスでき、ローカルな雰囲気も味わえる場所です。
ここで一番苦労したのが、言葉の壁。なんと「OK」すら通じない場面もありました。何人かに声をかけて道を尋ねようとしたものの、英語はほとんど通じず、スマホの翻訳アプリを駆使してなんとか意思疎通を図るという状態。
それでも印象的だったのは、皆さんとても親切で、言葉が通じなくても一生懸命助けようとしてくれること。言葉の通じなさがもどかしくも、温かさが心に残るひとときでした。
唯一伝わったのは、大学時代にかすかに覚えていた中国語の「我是日本人(ウォーシー リーベンレン)=私は日本人です」という一言。
たったそれだけの言葉でも、相手との距離が一気に縮まる感覚がありました。言語ってすごいですね。
③ Alipayが使えないと何も買えない!


↑写真は空港で唯一空いていた、VISAが使えるお店で飲んだスイカジュース。
今回のトランジット中、一番の苦い思い出が「食事ができなかったこと」。
せっかくローカルの中華料理を楽しもうと、空港を出て街を歩いたのに、どこでも支払いができないという事態に直面しました。
というのも、中国ではほとんどの支払いがモバイル決済(AlipayやWeChat Pay)に完全移行しており、クレジットカード(特にVisa)はほぼ使えないのです。
私はAlipayの存在は知っていましたが、日本で登録していなかったため、現地で急遽登録しようとしたところ、SMS認証が必要。eSIMを使っていた私は中国国内で電話番号が使えず、結局登録すらできずじまいでした。
空腹のまま、何も食べられず、泣く泣く空港に戻ることに……。これは本当に悔しい体験でした。
中国を訪れる際は、絶対に日本でAlipayを事前に登録・連携しておくべき。現地で何とかなると思っていると、何ともなりません!(身をもって学びました)



現地でアプリを入れるだけじゃん!て思うかもしれませんが、電話番号認証があります。なので、eSIMを使っている人はダウンロードできても最後その先で使えません。。私はまんまとこの罠にハマりました。
④ トランジットでも十分楽しめる


今回のようにトランジットビザ不要で一時入国できる制度(地域・国籍により異なる)を活用すれば、数時間の滞在でも観光や散策は十分可能です。
私の友人は以前、北京でのトランジット中に天安門広場まで足を延ばし、近くの老舗中華料理店で食事をしたそう。料理が「人生で一番おいしかった」と言っていました。



Alipayが使えていれば、私もその“人生最高の一皿”に出会えたかもしれません(笑)
中国の航空会社は価格も比較的リーズナブルで、サービスも良好。
今後もヨーロッパ方面への旅行の際には、中国経由のルートを検討してみる価値があると感じました。
✈️ 最後に


トランジットでの数時間でも、その国の空気や文化に触れられるのが旅の面白さ。
中国の“今”を体感し、思いがけず多くの学びと驚きを得た今回の経験は、短時間でも旅の醍醐味をたっぷり感じさせてくれました。
もしこれから中国を経由して海外旅行を考えている方がいれば、ぜひ街に出てみてください。
ただし、Alipayの登録とちょっとした中国語の準備は、絶対にお忘れなく!
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